中学生がテレビ電話で交流=ギリシャの中高生と―埼玉県三郷市
埼玉県三郷市立彦成中学校(後藤勝行校長、生徒数198人)の2年生3人が24日、ギリシャの中高生とテレビ電話で交流した。同国は2020年東京五輪・パラリンピックのホストタウン相手国。放課後の約1時間を使って、趣味や学校生活、両国の文化など多岐にわたるテーマについて語り合い、国境を超えて相互に理解を深めた。
彦成中では、6月にギリシャの文化や言語を学ぶ特別講座が行われ、同国の陸上競技選手団向けにギリシャ語でメッセージカードを作成。7月31日に事前キャンプの視察のため来日した同国陸上競技連盟のヘッドコーチらに手渡した。
彦成中からの参加は、唐鎌優人さん(14)、大場桜香さん(13)、斎藤壮佑さん(13)の3人で、ギリシャ側は、アテネ近郊のペリステリ市の14〜16歳の中高生男女3人。彦成中の応接室で大型テレビを活用し、インターネットを介して、午後4時すぎから1時間程度やりとりした。現地で剣道を教える新井良さんが両国生徒の通訳としてサポートした。
テレビ電話では冒頭、英語であいさつした後、ギリシャの中高生がギリシャ語や英語で「どんな部活に所属しているか」「中学は何時間授業か」「東京五輪が開かれるのはうれしいか」などと質問。彦成中の生徒も英語や日本語で「美術部に入っている」(唐鎌さん)、「授業は5時間の月曜を除くと6時間」(斎藤さん)、「うれしい」(大場さん)などと答えた。
交流は日本語、英語、ギリシャ語が入り交じりながらも、終始和やかな雰囲気。ギリシャの3人は同国の国歌を披露し、詩人ディオニシオスが作詞したことなどを説明した。
ギリシャ側からの「忍者はいるのか」との質問に、3人が冗談交じりに「いる」と応じると、どっと笑いが起きた。
最後に、ギリシャの生徒が映ったテレビ画面を背景に両国の生徒6人で記念撮影。唐鎌さんは「緊張したが楽しく話せた」とコメントし、大場さんは「ギリシャのことをあまり知らなかったが、テレビ電話で少しは仲良くなれたかな」と感想を述べた。
彦成中の石井広昭教頭は「ホストタウンをきっかけに海外との友好関係を築き、生徒が視野を広げる機会にしてもらえたら」と期待を示した。〔つくばエクスプレスの開業により、首都圏のベッドタウンとして発展。都市近郊農業も盛んで、国内有数の小松菜の産地〕