中部2020.09.23 08:07

重油事故のモーリシャスに見舞金=静岡市

加藤駐モーリシャス大使と会談する田辺静岡市長(左中央)=18日午後、同市役所
加藤駐モーリシャス大使と会談する田辺静岡市長(左中央)=18日午後、同市役所

 東京五輪・パラリンピックでインド洋の島国モーリシャスのホストタウンに登録されている静岡市の田辺信宏市長は18日、市役所で同国駐在の加藤義治大使とオンライン会談した。同国沖合で起きた日本の貨物船による重油流出事故の状況報告を受けた田辺氏は、見舞金の寄付を表明した。

 加藤氏は事故後のモーリシャスの状況について「海面の油はほぼ搬出されたが、沿岸に漂着した油や、船の解体作業は時間がかかる」と説明。マングローブやサンゴ礁などの回復も長期間に及ぶとの見通しを示した。一方で同国の首相や住民らは「日本の協力の姿勢に感謝している」と話しているという。

 田辺氏は「心からお見舞い申し上げる。心ばかりだが環境保全のために浄財を寄付する。来年は選手の皆さんを万全の体制で歓迎したい」と述べ、同国首相府の「救済基金」に3000ユーロ(約40万円)の寄付を表明した。

 市がホストタウンに立候補したのは、市内にある常葉大学外国語学部の所属教員が長年、同国の研究に携わり、学術交流を行ってきたことがきっかけ。市は柔道、水泳、卓球などの競技で来夏に事前合宿を受け入れる予定だ。〔江戸時代に徳川家康の城下町として発展。特産品としてお茶、桜えび、プラモデルなどが有名〕