中部2019.11.25 08:11

高校生が神前結婚式でおもてなし=岐阜県

生徒らが調理した料理を楽しむ在住カナダ人ら=22日午後、岐阜市
生徒らが調理した料理を楽しむ在住カナダ人ら=22日午後、岐阜市

 2020年東京五輪・パラリンピックでカナダのホストタウンになっている岐阜県と県立岐阜農林高校(同県北方町)は22日、岐阜護国神社(岐阜市)で「神前結婚式のおもてなし」を実施した。在住カナダ人やホストタウン相手国関係者が、アユを使った食事を味わったほか、生徒らが実演する日本伝統の神前結婚式を見学した。

 まず、同校が生産するコメ「縁結び」と県が誇る長良川のアユを生徒らと老舗料亭「旗亭 美乃壱」(岐阜市)が調理。アユ釜飯などの本物の日本食を追求した11品目の食事を提供した。7月からカナダ人に講習を受けるなど準備を進め、隠し味にカナダ名産のメープルシロップを加えるなど工夫を凝らした。

 その後、生徒らは神前結婚式を実演。新郎役は紋付き袴、新婦役は白無垢(むく)を身にまとい、ちょうずや花嫁行列、三三九度などを行った。巫女(みこ)役の生徒は神楽を舞った。

 参加した在住カナダ人で東海学院大のアンドリュー・デュアー教授(58)は「釜飯という食べ方でアユの味が生かされておいしかった。メープルシロップの香りが日本食に合う」と笑顔を見せた。神前結婚式については「初めて見た。杯を交わしている儀式が印象的だった。一つ一つの動きに重みがある」と話した。

 今回の企画は農業生産工程管理(GAP)認証を取得した国内産の食材を使い、おもてなしの心の素晴らしさを発信する「GAP食材を使ったおもてなしコンテスト」(内閣官房東京オリンピック・パラリンピック推進本部事務局主催)に応募している。

模擬神前結婚式で花道行列をする生徒ら=22日午後、岐阜市
模擬神前結婚式で花道行列をする生徒ら=22日午後、岐阜市