3町合同でアルゼンチン選手を歓迎=福島県広野、楢葉、川俣各町
10月にアルゼンチンの「復興『ありがとう』ホストタウン」に登録された福島県広野、楢葉、川俣の3町は、イベント参加のため来県した同国ブラインドサッカー代表の選手やスタッフを招き、合同歓迎会を開いた。
2002年のサッカーワールドカップ(W杯)日韓大会で、アルゼンチン代表がサッカー施設「Jヴィレッジ」(広野町、楢葉町)をキャンプ地として使用。川俣町では約50年にわたり中南米伝統の音楽祭「コスキン・エン・ハポン」を町内で開催するなど、それぞれアルゼンチンとゆかりが深いことから、3町合同での受け入れが実現した。3町合同での登録は珍しい事例という。
同国の選手やスタッフら16人は11月4日、Jヴィレッジで開かれた「復興ありがとうホストタウンサミット」に参加。その後、3町合同で歓迎会を開いた。イベントの前後で、広野町は町文化協会による茶道体験、楢葉町はサケの漁場見学を実施。このほか、両町ともに子どもたちとのブラインドサッカー体験会も行うなど、選手らが日本文化に触れ、地域住民と交流する機会を設けた。
広野町の担当者は「W杯以来の交流で不安な部分もあったが、楽しい時間を過ごせた。ホストタウンとしての仕組みづくりにより一層力を入れたい」と話した。楢葉町の担当者は「全町的にアルゼンチンを応援していきたい」として、ブラインドサッカー以外の競技についても受け入れを検討するとした。
川俣町は合同歓迎会で、町内の子どもたちのグループによる伝統音楽と舞踊のステージを披露した。同町担当者は「選手の受け入れをできる施設はないが、アルゼンチンの文化が地域に根付いていることを生かして、2町に協力していきたい」と話している。〔広野町は東北以北で初めてとなるバナナの栽培を目指している。楢葉町はサッカー元日本代表監督のトルシエ氏が名付けた「マミーすいとん」が名物。川俣町は「川俣シャモ」が有名で、毎年シャモまつりが開かれている〕