関東2019.12.13 12:48

キッチンカーでトルコ料理=市職員らケバブ味わう―埼玉県本庄市

チキンラップサンドを手にする栗原さん。昼休みに3種類のメニューを味わった=12日午後、埼玉県本庄市
チキンラップサンドを手にする栗原さん。昼休みに3種類のメニューを味わった=12日午後、埼玉県本庄市

 2020年東京五輪・パラリンピックでトルコのホストタウンである埼玉県本庄市で、「トルコ料理を食べよう!プロジェクト」が行われた。3〜5日と12日に市役所に同国の肉料理「ケバブ」などを販売するキッチンカーが登場。期間中は全市立小中学校でも同国の家庭料理「サバサンド」の給食を実施し、児童生徒が味わった。

 キッチンカーでは、市内でトルコ料理店を家族で営んでいるユスフ・ユルドゥルムさん(41)が焼き上げた鶏肉などをそぎ落として食べる「ケバブ」を中心に提供し、3〜5日は市役所正面玄関付近に設置。12日は午前10時から市児玉総合支所の正面玄関脇で販売し、ケバブと野菜を巻いたチキンラップサンドなどが人気を集めた。昼休みには職員や市民らがキッチンカーの前に行列し、午後0時半には用意した鶏肉14キロを使ったケバブなどすべてのメニューが完売した。

 支所総務課主事の栗原秀太さん(28)は、チキンラップサンドとケバブ丼、フライドポテトキャベツの入ったケバブボックスの三つを購入し、昼休みに食べ比べた。栗原さんは「どれもボリュームがあり、普段は食べられないトルコの食文化を満喫できた」と満足げ。「チキンラップサンドが鶏肉がジューシーで、ヨーグルトとチリソースのスパイシーな感じが食欲をそそり、おいしかった。もっと知らないトルコ料理を試したい」と語った。

 市オリンピックパラリンピック支援室の田島隆行室長は、キッチンカーの狙いを「食からトルコの文化を知ってもらおうと企画した」と説明。「市役所本庁舎では3日間連続で日替わりで違うメニューを食べている職員もいた。職員だけでなく、来庁した市民もたくさん買ってくれて、ケバブにはいろいろな酒類があることも知ってもらえた」と語った。

 ユスフさんも「市がトルコのホストタウンとなりうれしい。いろんな国で商売をしてきたが、日本人が一番優しくて好き。もっと多くの人にトルコの良さを知ってもらえるように頑張りたい」と笑顔で話した。

 市立小中学校では、今年度から各学期にトルコ料理の学校給食を全校で実施している。2学期のメニューは同国の市場などで販売されているサバサンド、パスタスープ、コールスローなどを加えたメニュー。12日は金屋小学校など児玉地区の小中学生がトルコの食文化に触れた。〔江戸時代に中山道最大の宿場町として栄えた。江戸時代に活躍した盲目の国学者、塙保己一の出身地で、ロービジョン(弱視)フットサルの試合開催にも力を入れる。農業が盛んで朝採れのキュウリなどが有名。クリスマスに欠かせないポインセチアも全国有数の生産地〕

キッチンカーの前で人気のケバブサンドを手にするユスフ・ユルドゥルムさんの娘メリケさん=12日午後、埼玉県本庄市
キッチンカーの前で人気のケバブサンドを手にするユスフ・ユルドゥルムさんの娘メリケさん=12日午後、埼玉県本庄市
サバサンドなどトルコ料理の給食を味わう市立金屋小学校の4年生児童=12日午後、埼玉県本庄市(同市提供)
サバサンドなどトルコ料理の給食を味わう市立金屋小学校の4年生児童=12日午後、埼玉県本庄市(同市提供)