2020.01.08 16:08

英国パラチームが事前キャンプ=三重県

 三重県鈴鹿市内で事前キャンプを始め、鈴木同県知事(右から3人目)を表敬訪問した英国パラスイミングチーム=8日午後、同県庁
三重県鈴鹿市内で事前キャンプを始め、鈴木同県知事(右から3人目)を表敬訪問した英国パラスイミングチーム=8日午後、同県庁

 三重県の鈴木英敬知事は8日、鈴鹿市で東京パラリンピックの事前キャンプを開始した英国パラスイミングチームの選手や監督らの表敬を受けた。県と鈴鹿市は、英国のホストタウンに登録されており、大会直前の8月にも市内で事前キャンプが行われる。

 県と英国パラスイミングチームは、2019年2月に事前キャンプ実施に関する協定を締結し、同年4月にホストタウンに登録されていた。事前キャンプは、今月7〜27日に総合スポーツ施設「県営鈴鹿スポーツガーデン」で行われ、選手19人やスタッフ14人が参加する。

 県庁には、16年のリオデジャネイロ大会の身体障害のクラスで金メダルを獲得したエリ・シモンドズ選手や、知的障害のクラスで銀メダルを獲得したスコット・クウィン選手、ロブ・オウブリ監督ら5人が訪問した。表敬を受けた鈴木知事は「今回キャンプをしていただく水泳場は、国内で2カ所しかない日本オリンピック委員会(JOC)認定の強化指定センターであり、自信を持って提供できる施設。東京パラリンピックの本番で良い成績を収めることを心から期待している」とあいさつした。

 シモンドズ選手は「今年4月にトライアルがあるので、標準記録を達成すれば、4回目のパラリンピック出場となる。英国チームの一員として参加できることを大変楽しみにしている」と述べ、クウィン選手は「練習だけでなく、(日本の)文化も学んでいきたい。東京パラリンピックに参加することで、前回に続いて新たな体験を得たい」と誓った。

 チームの目標について、オウブリ監督は取材に「なるべくたくさんだが40個のメダルを取りたい」と答えた。チームには、鈴木知事から伝統工芸品である松阪木綿のハンカチが贈られ、チームから鈴木知事には蒸留酒のジンが渡された。

 チームは、事前キャンプ中に県内のパラ水泳選手との合同練習や特別支援学校の生徒との交流のほか、鈴鹿医療科学大にある民間企業の研究施設で、ロボットスーツの装着体験などを実施する。