2020.07.28 07:32
事前合宿所にトレーニング棟=ホッケーの競技力向上―岐阜県、各務原市
岐阜県と各務原市は27日、市内の川崎重工ホッケースタジアムにトレーニング棟を新たに開所した。2021年開催予定の東京五輪・パラリンピックで、オランダのホッケー女子代表が事前合宿で使用する予定。
トレーニング棟は約800平方メートル。雨天時もチーム全体で筋力を鍛えられるトレーニング室のほか、けが防止や疲労回復のためのマッサージ台や酸素カプセルを備えている。また、屋内でアイシングができるよう、浴室には水風呂と温浴を整備した。
もともと5月開所予定だったが、新型コロナウイルスの影響などで工事が遅れた。27日の竣工(しゅんこう)式に参加した古田肇知事は「オランダの五輪チームもここで合宿をすることになっている。『ホッケー王国岐阜』としてやっていく」とあいさつ。浅野健司市長は「各務原はホッケーの聖地。ホッケー人口が増えることを祈念する」と述べた。
ホッケー女子の内藤夏紀選手(ソニーHC)は「素晴らしい施設を使うことができる。しっかりトレーニングを積んで頑張りたい」と語った。アジアホッケー連盟ロイヤルパトロンのマレーシアのアブドラ国王からもメッセージが届き、「グローバルスタンダードを実現した新トレーニング棟は、長年のご尽力と投資の集大成であり、偉業だ。日本のホッケーの輝かしい未来の足掛かりとなる」とたたえた。
〔岐阜県はものづくりが盛ん。長良川鵜飼(うかい)やユネスコ無形文化遺産の高山祭などといった文化行事がある。各務原市には「さくら名所100選」に選ばれた「百十郎桜」の1200本の桜を見に毎年30万人が訪れる〕