2021-07-27 17:02

組織委、違反に独自の「注意喚起」=規則集罰則と二重基準?〔五輪〕

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の高谷正哲スポークスパーソンは27日、大会の新型コロナウイルス対策規則集プレーブックに違反した事例に対し、明記された罰則とは別に、組織委が各国・地域オリンピック委員会(NOC)に「厳しい注意喚起」を出していることを明らかにした。
 既に複数のNOCに通達しており、改善されない場合は「望まない結果を生むことがある、とのメッセージが含まれている」という。プレーブック第3版は今月1日から適用されているが、「注意喚起」を出し始めた時期については、「比較的直近」と答えるにとどまった。
 プレーブックには違反時の罰則として、警告、参加資格剥奪、大会からの除外、失格、金銭制裁に加えて、国外退去も明記されている。国際オリンピック委員会(IOC)のデュビ五輪統括部長は以前、プレーブック違反に対しては「懲戒委員会が判断する」と話していた。
 高谷氏によると、「注意喚起」は組織委が独自に定めたもので「懲罰ではない」と説明。プレーブックで罰則を定めながら、別の運用をする背景を「ステップを踏みながら、共通認識の下で大会の成功に寄与していただく趣旨」と述べたが、基準がはっきりしない。次のステップについても「ケース・バイ・ケース」と曖昧だった。