2021-01-08 09:23

選手強化に影響必至=五輪見据える競技団体―緊急事態宣言

 緊急事態宣言により、東京五輪に選手を送り出す各競技団体は対応を迫られることになった。五輪開幕予定の7月23日まで半年余り。合宿計画の見直しなど強化への影響は避けられない。
 トップ選手の強化拠点となる東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)は、昨年の宣言下では利用停止となった。NTCを管理する日本スポーツ振興センターは今回の宣言について、「即利用を停止するものではない」としている。
 しかし、バドミントンでは6日から予定されていた日本B代表の合宿が中止になった。宣言下でもNTCを利用できることが通知されていたが、複数の選手の所属先が不参加を伝えてきたという。日本協会幹部は「(宣言が)出ている間は代表合宿実施が難しい。東京は感染者が多いから」と話した。全日本空手道連盟関係者も「このまま感染拡大が続いたら合宿が行えるかどうかも分からない」と不安感を示す。
 選手間の接触が多い団体球技のうち、バスケットボールは昨年11月にようやく強化合宿を再開したばかり。日本協会の東野智弥技術委員長は「今月下旬にも女子の合宿を予定していたが、(実施可否を)検討しないといけない」。これまでも合宿中にPCR検査を行うなどしてきたが、今後はより慎重に対策を講じていく必要がありそうだ。