2021-07-22 07:31

喜友名、負けなしの実績=メダル狙える新競技〔五輪〕

 【空手】五輪初実施の競技。日本は形と組手の男女計8種目に1人ずつ出場し、全種目でメダル獲得を狙う。金メダルに最も近いと目されるのが、男子形で世界選手権3連覇中の喜友名諒。最近は国内外で負けなしで、31歳の技術とパワーは他の追随を許さない。
 女子形で2014年、16年に世界選手権連覇の清水希容は最近、ライバルのスペイン選手に勝てていない。昨年12月の全日本選手権では8連覇を逃した。今年に入って喜友名と練習するなどして心機一転を図っており、集中力を高めてくるか。
 組手は通常の国際大会で実施される5階級から3階級に再編される。最も期待されるのが男子75キロ超級の荒賀龍太郎。昨年以降は最高峰のプレミアリーグ(PL)2戦に出場し、いずれも2位と好成績を収めた。女子55キロ級の宮原美穂は昨年からPL3大会で表彰台を譲っていないものの、昨年の全日本選手権は初戦で敗退。61キロ超級の植草歩も序盤で姿を消した。ともに世界選手権優勝の実績があるだけに、奮起が求められる。
 ◇日本勢のアドバンテージ大
 【サーフィン】男子の五十嵐カノア、大原洋人、女子の前田マヒナ、都筑有夢路が出場する。会場は千葉県一宮町で、海外に比べて波が小さくパワーも弱い。特徴をつかんでいる日本勢には初代メダリストへのアドバンテージが見込める。
 五十嵐は世界最高峰のチャンピオンシップ・ツアーに16年から参戦し、19年に年間6位。世界上位の実力者といえる。大原は一宮町の出身で会場の海を知り尽くし、ともにメダルの可能性は十分。女子は入賞が目標だが都筑も前田も、今夏に向けて力をつけている。
 ◇金狙える堀米、西村
 【スケートボード】ストリート種目の世界選手権で優勝した男子の堀米雄斗、女子の西村碧莉が金メダル候補に挙がる。堀米は五輪に向けて新しいトリックを準備しており、本番で成功するかがカギを握りそう。「スケボー一家」育ちの西村は、持ち味のスピードとダイナミックさで勝負する。
 女子パークでは、18年の日本選手権と世界選手権で初代女王となった四十住さくらが五輪でも戴冠を狙う。15歳の岡本碧優、12歳の開心那も表彰台に立てる実力者。五輪に加わった競技は若さにあふれている。