国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）は２１日に都内のホテルで開く総会で、２０３２年夏季五輪・パラリンピックをオーストラリアのブリスベンで開催する案をＩＯＣ委員に諮る。６月の理事会で承認されており、決議される見通し。
　ＩＯＣは２月、経済的に高い成長が見込まれるブリスベンに対し、３２年大会招致の最有力候補として優先的に対話を行うことを決めた。同大会にはインドネシアなども関心を示していたが、巨額の開催経費による五輪招致熱の冷え込みや新型コロナウイルスによる将来への不安の高まりを背景に、開催１１年前の「一本釣り」となった。
　ＩＯＣは原則として大会７年前に五輪開催地を決めてきたが、１７年の総会では２４年、２８年の夏季大会をパリと米ロサンゼルスに同時決定。開催都市の負担減に取り組む一方で、１９年には「７年前決定」の規定を撤廃した。