2021-07-17 16:22

韓国の横断幕「控えるべき」=組織委会長が会見〔五輪〕

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長は17日、東京・晴海の選手村で韓国選手団が「抗日の英雄」李舜臣将軍の言葉を連想させる横断幕を掲げた問題について、「政治的なメッセージと捉えられてしまうようなことは控えるべきだろう。大会の掲げる理念もご理解いただいて、みんなの力で世界を一つにすることができるような行動がふさわしい」との認識を示した。
 横断幕は政治的な宣伝活動を禁じた五輪憲章に違反する可能性があり、国際オリンピック委員会(IOC)が撤去を要請。韓国側が応じた。
 橋本会長はIOC理事会に出席して23日に開幕する大会の準備状況を報告後、報道拠点となる東京都内のメインプレスセンターで記者会見。「IOCから評価とねぎらいの言葉を頂いた」と述べ、18日に東京・元赤坂の迎賓館にIOC関係者を招き歓迎の会合を開く意向を示した。
 新型コロナウイルスが収束しない中での五輪開催に、会見では外国メディアから「なぜ中止しなかったのか」との質問があった。橋本会長は「世界が直面する大きな課題を、日本が東京大会を通じて解決する責任もあるのではないか。やり遂げることが次の大きな課題に向かっていくレガシーになる」と答えた。