2021-07-17 07:26

柔道、大野や阿部きょうだいらに期待=フェンシング、複数種目にチャンス〔五輪〕

 【柔道】男女各7階級の日本代表はいずれも過去の世界選手権で優勝、もしくは銀メダル獲得を経験。頂点を狙う力が十分にある。
 日本勢ではただ一人、五輪連覇が懸かる男子73キロ級の大野将平は、実戦から1年5カ月遠ざかっているのが懸念材料だが、2014年を最後に海外勢に負けなし(不戦敗を除く)で実績は申し分ない。男子66キロ級の阿部一二三と女子52キロ級の阿部詩は、兄と妹で同日優勝が期待される。
 男子100キロ超級には、前回リオデジャネイロ五輪で銀メダルの原沢久喜が臨む。3連覇を狙うリネール(フランス)の他にも強豪がそろい、厳しい戦いが予想される。60キロ級の高藤直寿、81キロ級の永瀬貴規はリオ五輪銅の雪辱を期す。100キロ級のウルフ・アロンは世界選手権、全日本選手権との「3冠」達成はなるか。向翔一郎の90キロ級は海外勢の層が厚い。
 女子は、初日の48キロ級に出る渡名喜風南の活躍で勢いをつけたいところ。2大会連続出場で63キロ級の田代未来は、世界選手権4連覇のアグベニェヌ(フランス)を破れるか。78キロ超級の素根輝への期待も大きい。78キロ級の浜田尚里は寝技が強力で、70キロ級の新井千鶴、57キロ級の芳田司は内股を軸に優勝を目指す。
 五輪初実施の混合団体では、フランスが最大のライバルとなる。
 ◇総合団体でメダルも
 【馬術】総合馬術、馬場馬術、障害飛越が行われる。3種目とも個人での表彰台は難しいが、18年世界選手権で4位となった総合馬術団体は上位が期待できそうだ。4大会連続の五輪出場で、精神的な支柱でもある大岩義明がカギを握る。
 ◇男子エペに表彰台期待
 【フェンシング】女子エペ団体以外の全種目に出場し、複数種目でメダルのチャンスがある。中でも期待は世界ランキング上位選手が多い男子エペ。国際大会で優勝経験のある見延和靖、山田優、加納虹輝らが個人と団体で初の表彰台を目指す。
 フルーレの男子は17年世界選手権銅の敷根崇裕が3月の国際大会で準優勝するなど好調。団体で強豪の一角を倒せば、太田雄貴を軸に銀に輝いた12年ロンドン大会以来のメダルが近づく。莉央、晟良の東姉妹が引っ張るフルーレ女子も、組み合わせ次第でメダルに届く位置。サーブルは17年世界選手権で4位と健闘の女子団体が上位進出を狙える。