2021-07-19 12:42

IOCバッハ会長が広島訪問=平和記念公園で献花〔五輪〕

 来日中の国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が、国連総会が採択したオリンピック休戦決議の期間に入った16日、広島市の平和記念公園を訪問した。
 小雨の中、湯崎英彦知事、小池信之副市長らに迎えられたバッハ会長は、東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長らとともに原爆慰霊碑に献花し、約1分間の黙とうをささげた。関係者以外の立ち入りが制限された公園周辺では、東京五輪開催に反対する市民らがデモ行進し、「バッハのヒロシマ利用を許すな」などとシュプレヒコールを上げた。
 原爆資料館を見学後には、被爆者の梶矢文昭さんらを交えて会談。バッハ会長はスピーチで「平和に関するミッションは、五輪の中心理念として続いている。平和の使命を再確認し、平和の街としての広島に敬意を払う」と述べ、芳名録に記帳した。
 長崎市を訪れたコーツIOC調整委員長も同日、長崎原爆資料館を視察。隣接する国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館で献花した。「社会の中でのより多くの連帯がなければ、平和はない。東京五輪・パラリンピックは、より平和な未来への希望の光となるだろう」とスピーチした。