2021-07-16 10:33
陽性者、失格でなく棄権扱い=判定に不明確さも―東京五輪〔五輪〕
選手だけで約1万人が参加する東京五輪。予防策を講じているとはいえ、新型コロナウイルスの感染者が出ることが想定される。その場合、競技実施はどうなるのか。国際オリンピック委員会(IOC)は今年初めから本格的に各国際競技団体(IF)と協議し、開幕直前でようやく競技ごとの規則を発表した。
IOCによると、陽性が確定した選手は出場記録や成績が取り消される失格ではなく、棄権扱いとなる。例えば7月31日に行われる陸上男子100メートル予選。通過者がその後陽性となった場合、8月1日の準決勝は予選敗者のうち成績最上位が繰り上がる。
他競技も基本的な方針は同じだが、柔道や空手、テコンドー、重量挙げなどで各種目や階級を1日で消化する場合、対戦相手が陽性者ならば不戦勝となる。
野球は競技開始前に欠場チームが出た場合、6チームを2組に分けて行う1次リーグの方式を、残ったチームによる総当たり戦に変更。上位2チームが決勝に進み、3、4位が銅メダル決定戦を行う。決勝進出チームが出場できなくなった場合は銀メダル扱いとし、1チームを繰り上げて決勝を行うため、2位が2チーム生まれる。
陽性や濃厚接触者と判断されて出場できなくなった選手やチームが所属する国内オリンピック委員会(NOC)が、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に不服を申し立てるケースも考えられる。
国際体操連盟(FIG)で反ドーピング医科学委員長を務める岩崎安伸氏は、「今のところ誰がどんな権限で(陽性や濃厚接触者を)最終決定するのかが明確ではない。判断には科学的根拠や透明性が必要で、CASに訴えられるリスクはある」と懸念している。(ロンドン時事)
〔写真説明〕日本に到着して入国手続きを待つ各国・地域の選手団=13日、千葉・成田空港
IOCによると、陽性が確定した選手は出場記録や成績が取り消される失格ではなく、棄権扱いとなる。例えば7月31日に行われる陸上男子100メートル予選。通過者がその後陽性となった場合、8月1日の準決勝は予選敗者のうち成績最上位が繰り上がる。
他競技も基本的な方針は同じだが、柔道や空手、テコンドー、重量挙げなどで各種目や階級を1日で消化する場合、対戦相手が陽性者ならば不戦勝となる。
野球は競技開始前に欠場チームが出た場合、6チームを2組に分けて行う1次リーグの方式を、残ったチームによる総当たり戦に変更。上位2チームが決勝に進み、3、4位が銅メダル決定戦を行う。決勝進出チームが出場できなくなった場合は銀メダル扱いとし、1チームを繰り上げて決勝を行うため、2位が2チーム生まれる。
陽性や濃厚接触者と判断されて出場できなくなった選手やチームが所属する国内オリンピック委員会(NOC)が、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に不服を申し立てるケースも考えられる。
国際体操連盟(FIG)で反ドーピング医科学委員長を務める岩崎安伸氏は、「今のところ誰がどんな権限で(陽性や濃厚接触者を)最終決定するのかが明確ではない。判断には科学的根拠や透明性が必要で、CASに訴えられるリスクはある」と懸念している。(ロンドン時事)
〔写真説明〕日本に到着して入国手続きを待つ各国・地域の選手団=13日、千葉・成田空港