2021-07-09 20:38

山県、走れることに感謝=無観客「寂しい」「仕方ない」〔五輪〕

 東京五輪で首都圏4都県の全会場が無観客開催と決まった。一夜明けた9日、代表選手はさまざまな反応を示した。
 日本選手団で主将を務める陸上男子短距離の山県亮太(セイコー)は、競技と開閉会式で国立競技場を舞台とする。観客のいない晴れ舞台には「本来と少し違う形にはなるが、走る場所を与えてもらったことにまず感謝し、ベストを尽くしたい。そうした姿勢が日本チーム全体にいい影響となる」と受け入れた。同じ100メートル代表の多田修平(住友電工)は「仕方ないこと。競技に集中して良い走りをお見せできれば」。小池祐貴(同)は最近のスポーツ界に触れ、「世界的に無観客試合をこなしている。しっかりパフォーマンスを出すことに、みんな慣れているのでは」と話した。
 ゴルフ女子の稲見萌寧は「お客さんが入るからこそ楽しい。ここで無観客になるのは寂しい」と直前の決定に戸惑いも。スポーツクライミング男子の原田海(日新火災)も「歓声や声援はすごく力になる。すごく悲しい」と正直に言った。レスリングの高谷惣亮(ALSOK)は「無観客だと家族を呼べない。自国開催で生で見てもらいたかったのに…」。
 サッカーは男子1次リーグ3試合が無観客開催となった。DF中山雄太(ズウォレ)はコロナ禍で決定に至った事情を理解し、「この状況下で五輪を開催していただけるのが第一。画面越しで、何かを感じてもらえたら」と話している。