2021-06-18 07:37

五輪観客「最大1万人」で調整=近く5者協議で決定

 政府は東京五輪・パラリンピックの観客数の上限を1万人とする方向で調整に入った。近く、政府や大会組織委員会、国際オリンピック委員会(IOC)などとの5者協議を開催し、正式決定する。複数の関係者が17日、明らかにした。
 政府は東京都に発令中の新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言を20日の期限で解除し「まん延防止等重点措置」に移行する方針。7月23日開幕の東京五輪前に重点措置が解除されれば、「上限1万人」が適用される見通しだ。政府高官は「今の感染状況なら観客入りは可能だ」と指摘した。
 政府は16日の新型コロナ対策分科会で、宣言と重点措置解除後の大規模イベント制限について、1カ月程度の経過措置として観客数の上限を1万人とする案を了承している。 
 ただ、政府のコロナ対策を助言する感染症専門家らが、五輪に観客を入れて開催すれば感染リスクが増大するとの提言を準備するなど、「有観客」開催には慎重論も根強くある。
 国内の観客数の上限の扱いをめぐっては、当初4月に決定する予定だったが感染状況の悪化を受け、6月に判断を先送りしていた。