2020-12-18 08:57

東京五輪・パラ、ロシア選手団出場できず=CAS裁定、処分2年に短縮―ドーピング

 【ロンドン時事】スポーツ仲裁裁判所(CAS)は17日、組織的なドーピング問題により来夏の東京五輪・パラリンピックなど主要国際大会からロシア選手団を除外する世界反ドーピング機関(WADA)の処分について、期間を当初の4年間から2年間に短縮する裁定を下したと発表した。ロシア反ドーピング機関(RUSADA)が不服を申し立てていた。
 処分の期間は裁定日から2022年12月16日まで。ロシア勢は22年の北京冬季五輪やサッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会にも代表としては出場できない。
 WADAは昨年12月にロシアの組織的な不正を認定し、(1)主要国際大会からの除外(2)主要大会の開催や招致活動の禁止(3)RUSADAの資格停止などの処分を下した。ただし、ドーピングと無関係と判断されたロシア選手については、個人資格で主要大会に参加できる道を残した。
 ロシアの組織ぐるみのドーピング問題は、ドイツ・メディアの報道で14年に発覚。ロシア選手団は16年リオデジャネイロ夏季五輪では条件付きで参加し、18年平昌冬季五輪は個人資格のOAR(ロシアからの五輪選手)として臨んだ。
 その後、RUSADAは組織改革を進めたが、昨年1月にWADAに提出したデータが大幅に改ざんされたことなどが発覚していた。