2024-09-07 21:16

亡き恩師へ届けた連続入賞=陸上400の佐々木〔パラリンピック〕

 2大会連続の7位入賞を果たした佐々木真菜の表情は、晴れやかだった。陸上女子400メートル(視覚障害T13)決勝。東京大会では味わえなかった大歓声の中で駆け抜け、「幸せだった。また違った成長が見せられたかな」と実感を込めた。
 「バックストレートは猿のような軽やかさで進み、最後の直線は熊に追い掛けられているような気持ちで走る」。2年前に亡くなるまで指導してくれた川本和久さんの教えを胸に、今季自己最高の58秒35をマークした。
 川本さんは健常者の女子400メートル日本記録保持者、千葉(旧姓丹野)麻美らを育てた名指導者。27歳は天国で見守った恩師に、こう報告する。「まだまだ強くなって、次は絶対にメダルを取るぞ」