2023-03-30 20:51

求められる実効性=指針策定はスタートライン―スポーツ大会PT

 大規模スポーツ大会の運営の在り方についての指針が策定された。大会組織委員会などが順守すべき11原則には「行うことが重要」「求められる」などの表現が多く、やや具体性を欠いている。
 指針策定はスタートラインにすぎず、求められるのは実効性。プロジェクトチーム(PT)は、形式的に指針に合わせるだけで終わらず、選手の功績が色あせないようなクリーンな大会にすることが重要だと強調した。
 東京五輪・パラリンピックを巡る汚職や談合の背景にあったのは、情報共有不足や広告代理店などへの依存。指針では大会組織委員会に情報開示や法令順守のための有識者の配置を求め、あらゆる面に外部の目が届くようにして透明性を持たせることが有効だとした。
 長期的には、大規模大会を運営するための専門知識を持った人材の育成を求める。この分野の人材が海外に比べて不足しており、スポーツ大会では外部の企業に全てを任せてしまっているとした。座長の生田弁護士は「自分で判断して、自分で動かせる人材で取り組むということを考えるタイミングだ」と述べた。