2022-03-04 22:20

混乱下、北京パラ開幕=ウクライナ選手参加―侵攻のロシア、ベラルーシは除外〔パラリンピック〕

 【北京時事】障害のある選手による冬季スポーツの祭典、北京パラリンピックは4日、北京市の国家体育場(愛称・鳥の巣)で開会式が行われた。ロシアのウクライナ侵攻を受け、国際パラリンピック委員会(IPC)はロシアと同盟国ベラルーシの除外を決定。交戦中のウクライナの選手団は参加という異例の形で幕を開けた。
 競技は5日から開始。46カ国・地域から集まった560人以上の選手が、6競技78種目で13日まで熱戦に臨む。
 開会式では、2日に中国入りしたばかりのウクライナ選手団も入場行進。IPCのパーソンズ会長がスピーチで平和を訴え、中国の習近平国家主席が開会を宣言した。
 IPCは2日、ロシアとベラルーシに対し、国を代表しない中立の立場として、個人資格での出場を認めた。しかし3日には選手の安全やボイコットなど大会維持の観点から決定を覆し、両国の出場を認めないと発表。ロシアは2016年リオデジャネイロ大会でも、組織的なドーピング問題で大会から排除されており、負の歴史が繰り返された。
 ロシアは北京五輪閉幕後の2月下旬にウクライナへの攻撃を開始。国際オリンピック委員会(IOC)は、国連総会による「五輪休戦決議」に違反しているとして非難し、各国際競技団体にロシアとベラルーシを国際大会に参加させないよう勧告していた。ロシアで開催予定だった国際大会の中止や開催地変更が相次ぐなど、排除の動きが強まっている。 
[時事通信社]