2020-12-09 12:39

五輪採用「注目される機会に」=パリ大会実施競技で各団体

 国際オリンピック委員会(IOC)が2024年パリ五輪の実施競技・種目を7日、発表した。ブレークダンスが新たに採用されたほか、スポーツクライミング、スケートボード、サーフィンが追加競技に決定。今年のブレークダンス全日本選手権女子を制した湯浅亜実は「より多くの人に注目され、知ってもらえるいい機会」と喜んだ。東京大会から1種目増となるスポーツクライミングでは、男子の楢崎智亜(TEAM au)が「複合とスピードの2種目出場へ自分を磨いていく」と新たな決意を示した。
 一方で、ドーピングなどが問題視される重量挙げは東京大会から4種目が削減された。日本ウエイトリフティング協会の三宅義行会長は「ドーピングに真剣に向き合ってこなかったと思われても仕方ない。戻す努力をしたい」と重く受け止めた。
 空手は初実施の東京大会に続く採用に至らず、全日本空手道連盟の香川政夫選手強化委員長は「残念で歯がゆい」と落胆を示した。16年リオデジャネイロ五輪で荒井広宙(富士通)が銅メダルを獲得した男子50キロ競歩も除かれ、日本陸連の今村文男五輪強化コーチは「受け止めざるを得ない」。
 セーリングでは日本が得意としてきた男女の470級が混合種目に統合され、メダル有力種目が減る形に。日本連盟の強化スタッフは「昨年から分かっていたので、既に混合チームをつくるため動き始めている」と語った。カヌーは複数選手が同時に競うエクストリームスラロームが採用され、日本連盟の担当者は「国内では本格的にやっていない。強化委員会と協議しないと」。ボートは除外の可能性があった軽量級種目が維持され、この種目を強化してきた日本にとって朗報となった。