2022-02-19 13:33

藤沢、大一番で鮮やかな復調=世界女王スイスに雪辱〔五輪・カーリング〕

 日本のカーリング界における歴史的な一歩を刻んだ。18日の準決勝で世界選手権覇者のスイスを破り、五輪初の決勝進出を果たしたロコ・ソラーレの日本。17日の1次リーグ最終戦で完敗した相手に雪辱を果たした原動力は、スキップ藤沢五月選手(30)の鮮やかな復調にあった。
 お互いが後攻のエンドで1点ずつしか奪えない。そんなロースコアになりそうな展開が大きく動いたのは、1点を追う第5エンドだった。円内にあった相手のストーン二つをはじき出す「ダブルテークアウト」で一気に4点を奪取した。
 前日まで苦しみ、「正直自信がない」という速いショットだったが、他の3人に励まされ、「投げられる状態をチームがつくってくれて、本当にありがたかった」。5―2と逆転して波に乗ると、2点リードだった先攻の第9エンド終盤では2投連続のダブルテークアウトで相手の好機をつぶし、スイスの反撃を1点に抑えて逃げ切った。
 復調の要因を問われた司令塔は「散々(きのう)泣いたおかげで、きょうはいい意味で力が抜けた」とにやり。初めての決勝へ進めることよりも、「きのうよりも一つ前進できたことが何よりもうれしい」と言葉に実感を込めた。
 20日の決勝は、4年前の3位決定戦で熱戦を繰り広げた英国が相手。「お互いに強い思いで戦ったチームと金メダルを懸けて戦えるのがすごくうれしい」と再戦を心待ちにした。