2020-12-04 20:16

都が1200億、国は710億負担=五輪追加経費、総額2940億円

 新型コロナウイルスの影響で来夏に延期された東京五輪・パラリンピックの追加経費が約2940億円になり、東京都が1200億円、国が710億円、大会組織委員会が1030億円を負担することになった。4日に都内で三者が会談し合意した。
 追加経費の内訳はコロナ対策費が960億円、延期に伴う費用が1980億円。コロナ対策費の分担は国が560億円、都が400億円で、入国時検査や事前合宿地に関わる費用は含まない。会場使用延長に伴う賃借料、組織委職員の人件費、チケット払い戻し手続きのシステム開発費など延期に伴う費用については、都が800億円、国が150億円、組織委は1030億円を負担する。 
 今回の追加経費は、52項目の簡素化に伴う約300億円の削減を反映した上で算出した。来春までに決定する観客数の上限などによっては、追加経費の額や分担が今後変動する可能性はある。
 組織委の負担額のうち、270億円は昨年末の予算計画に計上した予備費を充てる。新たに必要な760億円の財源は、約500億円を見込む保険金の支払いに加え、スポンサーに求めている追加協賛金などで確保する方針とした。また、延期決定後にスポンサーから拠出された協賛金に対しては、国際オリンピック委員会(IOC)が7.5%のロイヤルティーを放棄するとした。
 延期前の予算計画第4版で大会経費は総額1兆3500億円。今回合意した追加経費を加えた最新の第5版は今月下旬に公表される。