2021-03-18 07:07

式典責任者が渡辺直美さん侮辱=文春報道、辞意を表明―東京五輪

 東京五輪・パラリンピックの開閉会式の演出を統括するクリエーティブディレクターの佐々木宏氏が、開会式に出演予定だった女性タレントの渡辺直美さんの容姿を侮辱したようなメッセージを対話アプリのLINEでメンバーに送っていたと、文春オンラインが17日に報じた。
 大会組織委員会は「事実とすれば不適切で大変遺憾」として確認作業を進めている。佐々木氏は組織委の橋本聖子会長に辞意を伝えたことを明らかにした。橋本会長は18日に記者会見する予定。
 文春記事によると、佐々木氏は大会延期が決まる前の昨年3月5日、開会式の演出を担うメンバーに、渡辺さんの容姿を侮辱したような内容の企画をLINE上で提案。メンバーからは反対意見が寄せられたという。組織委の高谷正哲スポークスパーソンは「(記事での)やりとりを見る限りは、ご本人(渡辺さん)をあざけったと取られても仕方ない」と述べた。
 佐々木氏は2016年リオデジャネイロ五輪閉会式で東京をPRする演出や、東京五輪1年前の昨年7月に競泳女子の池江璃花子選手(ルネサンス)が国立競技場からメッセージを発信する企画を手掛けた。
 開閉会式をめぐっては、組織委は昨年12月、大会延期に伴う演出簡素化などを理由に狂言師の野村萬斎さんを統括とする制作チームの解散と、総合企画を佐々木氏が担う新体制への変更を発表した。組織委では今年2月、森喜朗前会長が女性蔑視発言の責任を取り辞任した。