2022-02-10 13:36

逸材堀川、いざ初陣=高校3年、目標は高木美〔五輪・スピードスケート〕

 【北京時事】スピードスケート女子5000メートルが10日に行われ、北海道・白樺学園高3年の堀川桃香が五輪に初出場する。9日の練習後に「あとはもうやるだけ。しっかり自分のレースをしたい」と意気込んだ。
 スケートが盛んな北海道十勝地方の大樹町出身。中長距離を得意とし、昨年の全国高校選手権では1500メートル、3000メートルで2年連続の2冠を大会新で達成した18歳の逸材だ。
 4年前、地元の大会で優勝した「副賞」として、平昌五輪を現地観戦。団体追い抜きや500メートルで日本女子勢の活躍ぶりを目の当たりにした。「すごく感動した。4年後でも8年後でも、自分がこの舞台に立って、感動させられるレースをしたい」と決意。早くも夢を一つかなえた。
 目標として仰ぎ見るのは、日本女子の中長距離エース、高木美帆(日体大職)。開幕前の北京五輪会場初練習で、後ろについて滑る機会があった。目の前にいる高い技術のスケーターを手本にしながら滑りを実践すると、自分のスケーティングを高めるきっかけになる。「やっぱり一歩の伸びが違う」。大舞台直前の実力者からそんなチャンスをもらえたのも、五輪代表に選ばれたからこそ。貴重な財産だ。
 高木美は7日に行われた女子1500メートルで有力視された金メダルを逃し、2大会連続の銀に終わった。「ずっと美帆さんが頑張っているのを見ていて、自分も悔しかった」
 大先輩の姿を通して五輪の厳しさを感じ取り、今度は自らが世界に挑む。「自分の人生最大のスケート時期は今じゃない。今のベストを出せるレースをしたい」。北京をもっと大きな夢への通過点にする心構えはできている。
[時事通信社]