上海国際問題研究院の陳友駿・研究員は２３日付の中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報に寄稿し、東京五輪・パラリンピックが中止や再延期になれば菅義偉政権に打撃となるが、「五輪が成功すれば菅政権は安定し首相再選にプラスとなる」と分析した。陳氏は、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗前会長による女性蔑視発言を踏まえ、「五輪問題で再度の失敗は許されない」と強調した。
　陳氏は「五輪は日本経済を救う数少ないよりどころの一つ」「菅政権の外交政策の中心」と指摘した。また、森氏の失言後、橋本聖子組織委会長と丸川珠代五輪担当相が起用されたのは「女性を尊重し重視する態度を示す目的」が菅政権にあったと論じた。（北京時事）