2021-02-23 11:29

村岡、前人未到の挑戦=陸上とスキー「やり遂げたい」―東京パラ、あと半年

 陸上女子の村岡桃佳(23)=トヨタ自動車=は、前人未到の挑戦を続ける。半年後の東京パラリンピックだけでなく、アルペンスキーで2022年北京冬季パラも目指し、両競技を「行ったり来たり」の日々。困難も伴うが、「東京パラで決勝に残ることが目標。北京はメダル獲得を目指して頑張っていきたい」と強い決意をにじませる。
 18年平昌パラで、金を含むメダル5個を獲得。19年春に陸上を始めると、女子100メートル(車いすT54)で東京パラ出場圏内まで記録を伸ばした。
 新型コロナウイルスの影響で東京パラが1年延期されても、「二刀流」を続ける意志は揺るがなかった。わずか半年の間隔で夏冬連続出場を狙う異例の挑戦になったが、「先駆者になりたいという気持ちはない。自分がやると決めたことはやり遂げたいと思っているだけ」。
 車いす陸上チームのWORLD―AC(岡山市)で、選手としてパラ4大会連続出場を目指す松永仁志監督の指導を受ける。監督のアドバイスを解釈して自分で表現する力を褒められたといい、「スキーでの経験が生きていると思う。人の動きを見て、自分の中に落とし込んでやってきたタイプなので」と分析する。
 春まではスキーの大会にも出場しつつ、陸上では3月の日本選手権で自己ベスト更新を狙う。東京五輪・パラの開催には懐疑的な声も多いが、「無事に開催ができたときにベストな状態で競技に臨めることが一番。日々努力を続けていくしかない」と意気込む。