2021-02-17 17:18

施政方針「安全な五輪実現」=コロナ危機から成長へ―小池都知事

 東京都議会で2021年度当初予算案を審議する定例会が17日、開会した。小池百合子知事は施政方針演説で東京五輪・パラリンピックについて「開催都市の責務を果たすべく、安全安心な大会を実現する」と述べた。また「私たちの前に立ちはだかるのは新型コロナウイルスと気候危機だ」と指摘。対策を強化し、経済成長につなげる考えを示した。 
 東京五輪・パラリンピックをめぐっては、大会組織委員会の森喜朗会長が女性蔑視発言の責任を取って辞任を表明。小池氏は演説で「大会ビジョンの『多様性と調和』をいかに具現化し、発信するか世界が注目している」と語った。
 コロナ対策では医療提供体制の拡充やワクチン接種の円滑な実施を強調。「デジタル化の遅れなどコロナが見せつけた課題を直視し、構造改革を推し進める」と述べた。気候変動問題では脱ガソリン車や水素エネルギー利用拡大などの取り組みを行うとした。
 都議会は3月26日まで。都民ファーストの会など3会派は森氏の発言に対してそれぞれ決議案を用意していたが、辞任表明を受け、上程を見送った。