2021-02-12 22:09

川淵氏、一夜明け辞退=密室批判「迷惑掛けた」

 大会組織委員会の後任会長に意欲を示していた日本サッカー協会相談役の川淵三郎氏は12日、前日から一転して「辞退」を表明した。森会長と会談した11日には、選ばれた場合と仮定した上で「人生最後の大役」などと述べていたが、一夜明けて会長職を受けない姿勢に変わった。
 同じ早大出身同士。不適切発言で辞任する83歳の森会長が84歳の川淵氏に「密室」で後任を打診したことは、透明性に欠けると受け止められた。川淵氏は「ちょっとまずい。自分だけ突出して会長候補となっているのは、どう考えても異常」と思い直したという。武藤事務総長からも電話があったそうで、「やめてくれ、とは言いにくいが、暗にそういう感じだった」。
 評議員として出席した臨時会合の席上、後任を受けないと宣言。「いい会長が選ばれることを心から願っています」と伝えたという。森会長には翻意を報告しなかったそうだが、「分かってくれると思うよ、森さんは」。
 口が災いの元になったとの自覚から、「いらないことをマスコミにしゃべった。サービス精神旺盛だから。全ての責任は私にある。全国の皆さんにも迷惑を掛けた」と反省した。これまで通り、選手村の村長として大会を支える考え。「気持ちはすっきりしている。素晴らしい大会が開催できればいい」と願った。