2021-02-12 19:35

「許されない」「早く収拾を」=森会長辞任表明、ねぎらいの声も―知事ら

 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長が12日、女性蔑視発言の責任を取って辞任を表明したことについて、全国の知事からは「(発言は)許されない」との厳しい意見が出た。開幕予定日まで半年を切るタイミングだけに「早く収拾してほしい」との指摘がある一方、これまでの労をねぎらう声も漏れた。
 福島県の内堀雅雄知事は「五輪そのものが大きなマイナスイメージを受け、本当に残念だ」と苦言を呈した。大分県の広瀬勝貞知事は「スポーツは平等で実力主義の世界だ。(発言は)残念で許されない」と断じた。福井県の杉本達治知事も「男女平等は一番大事なオリンピックの精神だ」とした上で「オリンピックは目の前に迫っており、早めに収拾し、安全な開催に努めてほしい」と述べた。
 森氏の後任については「駆け引きのできる人でないと非常に難しい」(森田健作千葉県知事)との懸念も示された。
 一方、北海道の鈴木直道知事は、マラソン・競歩会場が札幌に移転された経緯に触れ「前例のない課題に向け、先頭に立ってこられた会長の尽力に敬意を表する」とコメント。大阪府の吉村洋文知事も「お疲れさまでしたと申し上げたい」、石川県の谷本正憲知事は「心の内は察するに余りある。国際社会は国内以上に厳しい反応だった」と振り返った。