2021-02-11 18:13

東京五輪組織委の森会長、辞任へ=12日表明―女性蔑視発言で引責

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が女性蔑視発言の責任を取り、辞任する意向であることが11日分かった。森氏は武藤敏郎事務総長ら組織委幹部に辞意を伝達。同日協議し、了承されたものとみられる。関係者によると、大会スポンサーへの影響を懸念し、周囲に「辞めるつもりだ」と述べたという。後任は組織委評議員で日本サッカー協会相談役の川淵三郎氏(84)とすることで、関係者が調整に入った。
 組織委は12日午後3時から理事と評議員、監事を集めた臨時会合「合同懇談会」を開き、森会長の不適切発言と今後の男女共同参画に関する取り組みについて意見を聞くとしている。森氏はこの席で辞意を表明するとみられる。 
 森会長は3日の日本オリンピック委員会(JOC)会合で「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」と述べ、組織委の女性理事については「わきまえておられる」と話した。4日の会見で釈明、発言を撤回したが辞任は否定していた。
 アスリートや大会スポンサーなどから批判や辞任を求める声が上がり、聖火ランナーやボランティアに辞退者も出るなど影響が広がっている。
 国際オリンピック委員会(IOC)は当初、森会長の謝罪で問題は終わったとしたが、9日に「完全に不適切」との声明を出して批判。東京都の小池百合子知事は、今月に予定されているトップ級4者会談を欠席する意向を10日に示した。