2021-02-09 18:08

東京五輪開催「科学で判断を」=菅首相とも協議―米大統領

 【ワシントン時事】バイデン米大統領は7日、今夏の東京五輪・パラリンピックについて「安全に開催できるかどうかは、科学に基づくべきだ。そうなる(安全に開催できる)ことを祈っている」と述べた。米政府は五輪開催や米選手団派遣に関し「今のところ協議していない」(サキ大統領報道官)という立場で、バイデン氏が直接言及したのは大統領就任後初めて。
 米ナショナル・フットボールリーグ(NFL)の王座決定戦、スーパーボウルのハーフタイムに行われたラジオのインタビューで、バイデン氏は五輪開催について「日本の(菅義偉)首相と話した。彼は安全に開催できるよう、懸命に頑張っている」と指摘した。日本時間の1月28日に行われた日米首脳の電話会談後、日本側は五輪・パラリンピック開催は話題に上らなかったと説明している。 
 バイデン氏は、五輪出場選手が「4年間も努力しながら、その機会を失うことを考えてみてほしい。どれだけつらいことだろうか」と指摘。その一方、「われわれは科学に基づいた政権で、他国もそうだろう」とも強調した。
 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は今月2日、「新型コロナウイルスがどういう形だろうと必ずやる」と発言し、医療状況を顧みていないと国内外で批判を受けた。菅首相は「人類がコロナに打ち勝った証し」として開催する決意を繰り返し表明している。