2021-02-05 09:02

森会長、波紋呼ぶ発言連発=五輪開催の懐疑論高まりで

 国内外で東京五輪開催に対する懐疑の声が高まる中、森会長は今回以外にも波紋を呼ぶ発言を繰り返してきた。2日に自民党本部で開かれた会合では「新型コロナウイルスがどういう形だろうと必ず(大会を)やる」と述べ、一部で医療状況などを顧みない発言と受け止められた。
 聖火リレーのウイルス感染対策をめぐっては「(ランナーに起用される)人気のあるタレントは、あまり人が集まらないところで走っていただいたらいいんじゃないか。田んぼで走ったら一番いい(という意見が出ている)」。お笑いコンビ、ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんが「同意しかねる」として、辞退を発表する結果を招いた。
 女性への問題発言が出た3日の日本オリンピック委員会(JOC)臨時評議員会では、「五輪は日本のアスリートのため。お客さんがいなくてもやりたいと(選手が)言ったら、やらせてあげるしかない」。競泳やフェンシングの選手からツイッターで「選手のわがままで五輪を開催すると言わんばかり」と批判的な声が上がった。
 1月12日に東京都内で行った講演では、最近の世論調査で大会開催に対する国民の支持が低いことに触れ、「世論調査はタイミングと条件がある。発表しなくてはならないのか。いま聞かれれば、おおよそこういう数字が出てくる」と主張。報道機関に注文を付けるような発言も目立つ。