2021-02-03 08:51

宣言延長、強化にも痛手=NTC利用控える競技も

 緊急事態宣言の延長は東京五輪に向けた選手強化にも影響を与える。
 バスケットボール男子のアジア・カップ予選が17日から7日間、ドーハで予定されている。東京五輪を前にして数少ない日本代表の実戦の場。だが、出場した選手は帰国後2週間の待機措置を求められ、しばらくはBリーグに出場できなくなってしまう。関係者によると、若手中心や特定のチームの選手に偏らないような編成が検討されており、ベストのチームを組めない可能性がある。
 昨年と違い、今回の緊急事態宣言では、トップ選手のナショナルトレーニングセンター(NTC)利用は認められている。しかし、レスリングでは、1月の男子フリースタイル日本代表の合宿を中止した。
 バドミントンのように所属チームが選手を東京へ移動させることに難色を示し、合宿を実施できなかった例もある。延長によって、さらに多くの競技で強化の機会が失われることになりかねない。
 東京五輪テスト大会を兼ねていたアーティスティックスイミングの最終予選は既に3月から5月に延期された。宣言下では東京五輪・パラリンピックに向けた外国選手らの入国に関する特例も停止されている。現状が長引けば、他の国際大会も判断を迫られることになる。