2020-11-10 19:54

東京五輪・パラ、簡素化で経済的損失1.4兆円=中止なら3倍の試算―関大名誉教授

 関西大学の宮本勝浩名誉教授は10日、新型コロナウイルスの影響で来夏に延期された東京五輪・パラリンピックを簡素化して開催する場合、失われる経済的な損失は約1兆3898億円になるとの試算を発表した。同氏は3月、大会が中止になった場合はその3倍超に当たる4兆5151億円の損失が見込まれると発表している。
 試算では、大会の1年延期に伴う施設維持やチケット再販売などで生じる経済的損失を約6408億円と推定した。さらに、運営費削減や観客数制限などの簡素化で失われる経済効果が約7490億円に上るとした。
 宮本氏は、延期開催した場合の損失は中止の場合に比べて限定的であると分析。「(コロナ対策の)一定の制約の中で開催されることが、日本のみならず世界にとって次善の施策と考えられる」と結論付けた。