2022-01-08 07:13

男子500、複数メダルも=お家芸復活に期待―スピードスケート

 五輪で多くのメダリストが生まれ、日本の「お家芸」といわれたスピードスケート男子500メートル。北京で表彰台を期待されるのは新浜立也(高崎健康福祉大職)、森重航(専大)、村上右磨(高堂建設)だ。過去2大会は低迷した日本だが、そろって実力を発揮できれば複数のメダルも見えてくる。
 男子500メートルは日本スケート界で最初にメダルを獲得した種目で、輝かしい歴史がある。1984年のサラエボ大会で北沢欣浩が銀を獲得し、黒岩彰、堀井学、清水宏保らが続いた。しかし、2010年バンクーバー五輪で長島圭一郎が銀、加藤条治が銅を手にしたのを最後に途絶えた。
 今回の3人はお家芸の復活を期す。25歳の新浜は身長183センチで、カーブでの加速を生かしたダイナミックな滑りが持ち味。今季ワールドカップ(W杯)初参戦の21歳森重はカーブワークの技術が高く、初優勝も挙げた。29歳の村上は世界トップクラスのスタートダッシュがある。いずれも初代表のフレッシュな顔ぶれだ。
 今季W杯第1〜4戦でマークした各選手のベストタイムを比べると、村上が3番目の33秒89。次いで成長著しい森重が5番目の33秒99。新浜は19年3月に33秒79の日本記録をマークしており、今季最も速いタイムを出したローラン・デュブルイユ(カナダ)の33秒77に肉薄する地力がある。
 新型コロナウイルスの影響もあり、日本勢は五輪本番会場でまだ滑走経験がない。W杯第4戦で33秒87をたたき出した高亭宇(中国)は自国開催の地の利もあり、強力なライバルになりそうだ。