2021-10-24 07:46

スノーボード戸塚、世界王者で北京へ=4年前の悔しさ胸に―冬季五輪

 スノーボード男子ハーフパイプで20歳の戸塚優斗(ヨネックス)が2度目の五輪に臨む。今年3月の世界選手権(米コロラド州アスペン)で優勝。「スロープスタイルなど、違う種目の選手からもやっと認められるようになった。世界で通用するようになった実感がある」。16歳で出場した平昌五輪の時とは違う確かな自信がある。
 昨季は出場した全ての大会で優勝する圧巻の成績。世界選手権では「縦2回転、横4回転」を決めるなど、持ち味でもある高さのある演技で96.25点。大会4連覇を狙ったスコット・ジェームズ(オーストラリア)に5.75点の大差をつけたことに大きな価値がある。
 それでも戸塚はさらなる高みを目指す。今季は縦2回転ではなく縦3回転へ意欲十分。「決められればスコアは伸びるし、やらなきゃいけない、というかやってみたい」。このオフは新型コロナウイルスの影響で国内中心の練習。ジャンプ台を利用して黙々と回転の練習を重ね、映像確認を繰り返すなど、世界王者になってもストイックな姿勢は変わらない。
 4年前の平昌五輪は11位。2回目で転倒して腰を強打し、3回目を棄権した。しかし、最後まで滑れなかった悔しさが、戸塚を強くした。「(トップになるには)技術も心も追い付いていなかった。それに比べると、北京は前より成長した自分で臨める。気持ちも強くなった」。この4年間で表彰台の真ん中に立てるだけの力はつけた。