2021-09-06 02:32

「違いが輝く」映し出す=広がるパラの好影響を表現〔パラリンピック〕

 五輪から続く祭典を締めくくる閉会式。東京大会の理念に掲げる「多様性と調和」の在り方を、フィールドに出現した「全ての違いが輝く街」で表現した。東京を起点にパラリンピックの好影響が広がる世界を映し出した。
 舞台の中心は渋谷スクランブル交差点。パラリンピック選手の活躍に触発された若者の心情を、網膜色素変性症と闘うダンサーの踊りで描いた。周囲の若者に波及し、それぞれが躍動感あふれるパフォーマンスを披露。個性が存在感を放つ姿を訴えた。
 各国・地域の選手団の旗手が入場。フィールドに現れた東京のシンボルの東京スカイツリーに鏡を次々と貼り、選手が東京を輝かせたことを印象付けた。最後にスカイツリーが立ち上がり、「違いが輝く街」が完成。一輪車のパフォーマーや楽器演奏者が盛り上げ、違いが共存する世界で新しい可能性が生まれることを示唆した。
 障害があるキャスト約100人も熱演。障害者の社会参加を推進する人権運動「WeThe15(ウィーザフィフティーン)」のシンボルカラーの紫に聖火の色が変わり、会場全体も染め上げられて式典は佳境に。ジャズの巨匠、故ルイ・アームストロングの名曲「この素晴らしき世界」を出演者が歌い上げ、フィナーレを迎えた。