2021-08-29 14:43

アフガン2選手「参加に感謝」=特例でメディア対応せず―東京パラ〔パラリンピック〕

 国際パラリンピック委員会(IPC)のスペンス広報部長は29日、当初は国情不安のため東京大会参加を断念していたアフガニスタンの選手2人がパリ経由で28日夕に来日したことを受けて、「パラリンピック参加という夢をかなえる機会を与えられたことに感謝していた」と語った。
 陸上男子のホセイン・ラスーリは27日の100メートルに出場予定だったが到着が間に合わず、31日の走り幅跳びに出場。テコンドー女子のザキア・クダダディは9月2日に登場する。 
 両選手は大会期間中、会場の取材エリアを通らずメディア対応もしない。スペンス氏は「2人の意志を尊重する。状況は複雑だ。人命が一番大切であり、アスリートの健康と安心を守ることを最優先する」と述べ、特例適用に理解を求めた。
 今月24日の開会式では、大会ボランティアがアフガニスタン国旗を掲げて入場した。9月5日の閉会式に2人が参加するかどうかは現時点で未定。大会後について、スペンス氏は「アスリート次第。2人が次にどこへ行くかを選ぶと思う」と述べた。