2021-08-20 12:43

無観客は「最善の選択」=感染拡大との関係否定―IPC会長〔パラリンピック〕

 国際パラリンピック委員会(IPC)のパーソンズ会長は19日、日本記者クラブのオンライン記者会見に臨み、24日に開幕する東京パラリンピックが原則無観客となったことについて「置かれた状況を考えれば最善の選択だ」と述べた。
 新型コロナウイルスの感染急拡大を踏まえ、パーソンズ会長は「気を緩めてはいけないと自戒している」と述べた。その一方で、閉幕した東京五輪で関係者の感染率が低い水準だったことや感染者の隔離措置を徹底したことを引き合いに出し、「(大会が)日本で行われることと、(日本国内の)感染状況は直接関係ない」と主張した。要望があった地元の学校児童、生徒が観戦に来場することについては「子どもたちを安全にすることが何よりも重要。あらゆる対策を取る」とした。
 IPCは東京パラに合わせ、世界で人口の約15%を占めるとされる障害者に目を向けようという大規模なキャンペーンを始めることを公表した。会長は「今こそ彼らの声に耳を傾けなければならない。パラリンピックは世界中で唯一、障害を持つ人にスポットライトを当てたイベントだ」と述べ、開催意義を強調した。