2022-02-01 16:36

台湾、北京五輪開閉会式に一転参加=IOCが重ねて要求〔五輪〕

 【台北時事】台湾のオリンピック委員会は1月31日夜(日本時間2月1日)、先に不参加を表明していた北京冬季五輪の開会式と閉会式に、台湾代表団が参加すると発表した。全ての代表団が開閉会式に出席するよう国際オリンピック委員会(IOC)から何度も通知があり、方針転換した。
 発表文によると、台湾のオリンピック委員会はIOCから、式典への出席を含めて五輪参加国・地域としての「責任を果たす」よう通知で求められ、関係部局と協議。「五輪の団結精神にのっとり」参加することを決めた。 
 台湾側は不参加の理由として、新型コロナウイルスの感染状況や、コロナ対策に伴う代表メンバーの現地到着時間などを挙げていた。これに関しIOCから、開催国の中国側と共に準備している周到な防疫計画について詳細な説明を受けたという。
 台湾選手の五輪参加をめぐっては、中国国務院台湾事務弁公室の報道官が1月26日の記者会見で「チャイニーズ・タイペイ(中華台北)」の呼称で五輪に参加してきた台湾選手について「『中国台北』の選手団」と発言。これを受けて台湾では、中国側が開閉会式でも「中国台北」と呼び、台湾を中国の一部分と強調する恐れがあると警戒する声が出ており、不参加表明につながったとみられていた。