2021-12-23 07:59

北京五輪のジャンプ台など公開=コロナで観客規模未定

 【張家口(中国河北省)時事】来年2月4日に開幕する北京冬季五輪を控え、中国政府は21、22の両日、河北省張家口市の競技施設などを国内外の報道陣に公開した。現地は積雪量が少なく、至る所で人工降雪機がフル稼働していた。
 21日はノルディックスキー距離の会場や、ジャンプ台のスタート、ブレーキングトラック両地点が公開された。北京五輪では中国本土居住者に限り観客として入場を認める予定だが、ブレーキングトラックを取り囲むように造った観客席をどこまで活用するか未定で、チケットはまだ販売されていない。建設担当者は「もちろんお客さんが入ることを望んでいる」と強調した。
 フリースタイルスキーやスノーボードの競技コースが設置される既存のスキー場「雲頂スノーパーク」では21日、一般客がスキーを楽しんでいた。北京五輪は外部と接触を遮断する「バブル方式」を先の東京五輪より厳格に運用する予定で、来年1月23日から全競技会場がバブル内に入る。
 変異株「オミクロン株」の感染者が中国でも確認され、大会運営側は安全確保に躍起だ。張家口会場最寄りの太子城駅は20日、係員が到着客のPCR検査陰性証明書を確認する厳重な態勢だった。現地メディアセンターの費依氷主任は「最大の困難はコロナ禍の影響だ」と率直に語った。
 北京冬季五輪は張家口のほか、北京市中心部、市郊外の延慶区の計3地区で開かれる。北京〜張家口は高速鉄道で約1時間。