2025-01-23 12:07経済

24年の貿易赤字、5.3兆円=輸出額は過去最大―財務省

 財務省が23日発表した2024年の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は5兆3326億円の赤字だった。輸出額が、半導体等製造装置や自動車が伸びたことで、比較可能な1979年以降最大を更新。赤字幅は前年の9兆5221億円から大幅に縮小した。ただ、赤字は4年連続だった。
 輸出額は前年比6.2%増の107兆913億円。半導体等製造装置が中国向けを中心に大きく伸びた。自動車の輸出台数は2.9%減ったが、金額は3.7%増。価格上昇や円安の影響を受けたとみられる。
 輸入額は1.8%増の112兆4238億円。米国からのパソコンなどが増えた一方、石炭や原油などの輸入が減少した。原油の輸入額は4.4%減の10兆8695億円と2年連続で減少。円建て価格が3.9%伸びた一方、輸入数量が減少した。
 日米金利差拡大が意識され、円安が進んだことも輸入額、輸出額を押し上げた。24年の平均為替レートは1ドル=150円台後半で、前年比7.7%の円安となった。
 国別の貿易収支は対米が8兆6418億円の黒字、対中国は6兆4357億円の赤字だった。
 同時に発表された24年12月の貿易収支は1309億円の黒字。輸出額は9兆9106億円と単月としては過去最大で、6カ月ぶりの黒字になった。 
[時事通信社]

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