2025-01-20 20:36スポーツ

心入れ替え、続く快進撃=金峰山、面白い存在に―大相撲初場所

金峰山(左)は尊富士を小手投げで破る=20日、東京・両国国技館

 好調が続けば、余裕も生まれる。金峰山は右差しで尊富士を寄り立てたものの、体を入れ替えられてもろ差しを許す。土俵際でこらえ、「落ち着いていた」。左から小手に振って転がし、「焦らなくてよかった」と胸をなで下ろした。
 日大の後輩に当たり、学生時代から「バチバチ」と言うほど、激しい稽古を重ねた相手。初顔合わせで先輩の意地を見せ、単独トップを守った。再入幕で無傷の9連勝。賜杯争いを意識することはないが、「体は動いている」と手応え十分だ。
 この一番は懐の深さを生かした一方、重い突き押しが快進撃を支える。以前は右四つに組み、師匠の木瀬親方(元幕内肥後ノ海)から「お前の形じゃない」と言われても、「調子に乗って聞かなかった」。先場所で約2年ぶりの十両に。ようやく目が覚め、本来の姿にこだわるようになった。
 心を入れ替えたことで、長らく悩まされてきた首の痛みも「右四つは疲れてパンパンになるが、突きで一気に出たら疲れない」と好影響を感じ取っている。10日目は小結阿炎との一番が組まれ、今場所で初めて役力士に挑む。にわかに注目を集める27歳が、面白い存在になってきた。 
[時事通信社]

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