2025-01-12 19:35スポーツ

崖っぷちから驚異の粘り=錦織「チャンスある」―全豪テニス

男子シングルス1回戦で、逆転勝利を喜ぶ錦織圭=12日、メルボルン(EPA時事)

 セットカウント0―2の崖っぷちから逆転勝利。錦織が驚異の粘り強さを発揮した。「ぎりぎり残った。まだチャンスはある」。2回戦以降の戦いに希望をつないだ。
 第2セットまでは、左腕から最速216キロのサーブを繰り出すモンテイロに主導権を奪われた。「相手は思ったより強く、押された。サーブは速いし曲がるし、どこに立てばいいか分からなかった」と振り返る。2度のマッチポイントをしのいだ第3セット。ラリーで粘り、ライン際を狙ったショットでポイントを重ね、第11ゲームでブレークに成功。これで自分のペースを取り戻した。
 第4セットからは攻めに転じ、ショットの制球も尻上がりに良くなった。「相手の第1サーブが入る確率とスピードが落ち、(球筋を)読めるようになった。ちゃんとやれば勝てると思った」。最後はモンテイロのショットがネットに当たり、コート外へ。観客は総立ちで4時間超の激闘をたたえた。
 第5セットまでもつれた試合の戦績は通算29勝8敗となった。このうち、2セットダウンからの逆転勝ちは5度目。「5セット制は3セット制と比べて実力差が出る。体力、メンタル、全て強くないと勝てない」。口ぶりには自負がにじんだ。
 股関節や肩など度重なるけがを克服し、今季初戦の香港オープンで準優勝。今大会では6年ぶりに初戦を突破し、「試合もトレーニングも楽しんでいる」と笑顔を見せた。(メルボルン時事)
[時事通信社]

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