TikTok禁止支持に傾く=「表現の自由」巡り弁論―米最高裁
【ワシントン時事】米連邦最高裁は10日、中国系短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を事実上禁じる法律の合憲性を争う訴訟で口頭弁論を開いた。ティックトック側は米憲法が保障する「表現の自由」を侵害していると主張。これに対し、判事の多くは法律に一定の理解を示し、最高裁が法律支持に傾いているとの見方が強まった。
弁論は13日に再開する。法律の発効日は19日に迫っており、最高裁は早期に判断を下すとみられている。
法律は昨年4月に成立した。ティックトックを通じて米国の情報が中国に流出したり、世論操作に悪用されたりする恐れがあると懸念。米事業を売却しない限り、米国でのサービスを禁止する内容となっている。
弁論でロバーツ長官は、親会社の中国IT大手、字節跳動(バイトダンス)が中国政府のスパイ活動に協力する義務を負っているとの米議会の見解を引用。ティックトック側の主張は「議会の懸念を無視しているようだ」との見解を示した。
カバノー判事も「(バイトダンスによる)データ収集は、米国の将来に大きな懸念をもたらすようだ」と語った。
[時事通信社]
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