カーター元大統領に最後の別れ=「世界中で模範に」―米首都で国葬
【ワシントン時事】昨年12月29日に100歳で死去した第39代米大統領、ジミー・カーター氏の国葬が9日、ワシントン市内のワシントン大聖堂で営まれた。バイデン大統領やトランプ次期大統領のほか、日本から菅義偉元首相が参列。全米でカーター氏の死を悼み、最後の別れを告げた。
バイデン氏は弔辞で「カーター氏との友情と彼の人生から、人格の強さは肩書や権力よりも価値があることを学んだ」としのんだ。さらに「彼は大統領退任後、民間人として世界中で模範となる活動を展開し、人格と信念は自分自身から他者に広がっていくことを示した」と述べた。
星条旗で覆われたカーター氏のひつぎは9日朝、安置されていた連邦議会議事堂からワシントン大聖堂へ移送。クリントン、ブッシュ、オバマ各氏も国葬に臨み、存命の大統領経験者全員が顔をそろえた。20日に大統領就任式を控えるトランプ氏と隣に座るオバマ氏が会話する様子も見られた。
国葬にはカナダのトルドー首相ら各国代表を含む約200人が参列した。遺体は9日、故郷の南部ジョージア州に戻った後、2023年11月に96歳で死去したロザリン夫人の隣に埋葬された。
カーター氏は1977年1月に就任。任期中、イスラエルとエジプトの歴史的和解をもたらしたキャンプデービッド合意(78年)や米中国交正常化(79年)を実現した。退任後は紛争の平和的解決に向け世界中を奔走し、02年にノーベル平和賞を受賞した。
[時事通信社]
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