久元神戸市長、災害対策「想定外を想定内」に=時事通信インタビュー
神戸市の久元喜造市長は9日までに時事通信社のインタビューに応じた。2025年は阪神淡路大震災から30年の節目であることを踏まえ、災害対策について「想定外(の事態)を想定内にする努力を続けなければいけない」と強調した。
主なやりとりは以下の通り。
―神戸市が目指す「災害に強いまちづくり」の現状と課題は。
1995年1月17日の阪神淡路大震災は神戸市にとっても、多くの市民にとっても予期しなかった地震だった。神戸は歴史的に土砂災害、洪水、河川氾濫、高潮対策に力を入れ、地震には十分な備えができていなかった。
―昨年8月には「南海トラフ地震臨時情報」が出された。
南海トラフや首都直下型地震への対応は重要だが、特定の地域を想定した対応に特化するのではなく、どこでどんな地震が起きるか分からないという前提で準備が必要だ。
―阪神淡路大震災から30年。震災の記憶と教訓の継承について。
神戸市では震災を知らない職員が全体の7割を占める。彼らに継承するには先輩らが語り継ぎ、被災地支援などで共に汗を流すことが大切だ。現在、能登半島では東日本大震災の支援経験がある職員と、それを知らない職員が活動に当たっている。こうした活動を通じて震災の記憶、経験が受け継がれていく。
―神戸では高層ビルが立ち並び、30年前と街並みも災害リスクも様変わりした。
高層建築か否かにかかわらず、障害者、介護度の高い方々の個別避難計画の策定作業を進めているが、予定通りに進んでいない面がある。誰がどこに住んでいるのか、誰が手助けするのか。計画づくりを地道にやるしかない。
―高齢化や人口減少が進む日本で、災害にどう備えるべきか。
災害時に住民同士が助け合う仕組みを機能させるには、平時から顔の見える関係づくりが大切だ。(高齢化で)自治会が機能しなくなるケースが増えているが、地域団体やNPO、企業などさまざまな主体がつながり、地域の課題を解決することが重要だ。
[時事通信社]
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