浜岡再稼働「一日も早く」=脱炭素へ再エネ開発に挑戦―中部電社長
中部電力の林欣吾社長がインタビューに応じ、再稼働を目指している浜岡原発(静岡県御前崎市)3、4号機の審査について「一日でも早く適合性確認をもらえるよう最大限努力する」と述べた。電気事業連合会会長も務める林氏は、脱炭素化のため業界を挙げて再生可能エネルギーの開発などに挑戦する考えも示した。
2024年、原子力規制委員会の新規制基準適合性審査で、浜岡原発で想定される基準津波の高さを海抜25.2メートルとすることが大筋で了承され、原子炉の基本設計など施設の審査が始まった。林氏は「非常に大きな前進だ」と評価。南海トラフ巨大地震の震源域にあり、防潮堤かさ上げの追加工事や地元への説明に力を入れる方針を示した。
林氏は、電力需要拡大や経済安全保障などエネルギーを取り巻く状況が大きく変化したと指摘。その上で「電気は戦略的物資としての要素が強くなっている」と強調した。政府が24年末に示した次期エネルギー基本計画原案に「原発新増設」が盛り込まれた一方、40年の電源構成では再エネ4~5割、原子力2割程度との目標が設定された。林氏は「今年は業界全体としてさまざまなチャレンジをスタートする年になる」と語った。
[時事通信社]
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